~入院~

今回は医療従事者だけれども初めてした入院体験について話そうと思う。

10月に入り季節が変わりゆく中、持病のアトピー性皮膚炎の悪化が著しかった。
その症状は全身に及び、見るに堪えない状態であった。
働き始めてからかかりつけの皮膚科クリニックに行くと、
大学病院の紹介をされそこで即入院が決まった(゜.゜)
病院が身近な環境にいながらもいざ自分が入るとなると何を準備すれば良いのか、
どんな手続きをするのか、など思ったようにはいかなかった。

入院初日、全身の写真を撮り、血液検査、レントゲン、心電図検査を行った。
そして毎日の『ODT(密封)療法』による治療が開始された。
『ODT療法』とは、皮膚の病変部に塗り薬を強力に効かせたいときに行う方法であり、
炎症を抑えるステロイドなどを塗布した後、皮膚修復効果のある亜鉛華軟膏をカーゼに
大量に塗りそれを塗布した上から包帯でグルグル巻きにするものである。
これによりステロイドの吸収率は約3倍にもなるという( ゚Д゚)

入院生活は退屈で、ここまで何も考えずにベッドで一日を過ごす生活は無かった。
映画鑑賞や読書、昼間のテレビ、病棟の患者との会話などで一日一日が過ぎていった。
しかし、ストレスフリーの生活のなか(隣のベッドのイビキがうるさかったが・・・)
治療を進めて行くと見る見るうちに症状は改善していった。
急激な悪化の原因はわからなかったが、様々なストレス、環境変化、
たくさんのトリガーが重なってしまったのだろうと先生は言う(/・ω・)/

アトピー性皮膚炎の治療は見た目が良くなると自身での治療を怠ってしまうことが多い。
そしてまた悪化し、外用ステロイドによる治療を行う、
これの繰り返しである。(リアクティブ療法)
今現在の正しい治療法はプロアクティブ療法といい、
症状の出る前から予防的に治療する方法である。
症状に合わせステロイドのランク、また塗布の回数を減らしていき
普段から症状のコントロールをしていくことが大切である(‘◇’)ゞ

入院生活を経験し、薬剤師として自己体験を患者にフィーッドバック出来ることに関しては
良い経験だったと思う(・o・)

入院

 

←ODT治療の様子(T_T)